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娘の父なら一度はよんで、整形娘のアタマの中身

お金と結婚

 これ ↓ 読みました。面白い。

整形した女は幸せになっているのか (星海社新書)

整形した女は幸せになっているのか (星海社新書)

 

 読み応え、ありました。

今日は内容についてまとめたいと思います。

本書の中で特に蒙を啓かれたのは第三章の『「整形したい」の底にあるモチベーションを紐解く』でした。美容意識の変遷や現在のお化粧文化に続いて患者側の手術を受けるに至までのプロセスの分析など、なるほどー、なるほどー、と感心することしきりです。

第二章の実際の整形経験者のインタビューと合わせて読むとさらに、普通の女の子が「美容整形を受けると決めるまでのプロセス」が理解できます。

第二章・第三章を乱暴にまとめてしまうと「若い女性が自分の容姿への違和感の解消のために手術を受ける心理」ということが丁寧に解説されています。

 

さて、美容整形というトピックを扱うからにはこの人が登場して欲しい。

第四章は中村うさぎさんへのインタビューです。

うさぎさんの整形へのきっかけは雑誌の企画ですが、動機は「容姿の違和感解消」です。

そして、「美醜の市場」についても言及していて、大変面白い。「美醜市場」から降りることがいかに難しいか、について語っています。

「美醜の市場」とは分かりやすい例は「クラスの男子によるクラスの女子のランク付け」です。みなさん、身に覚えあるのではないでしょうか。

 

著者のメッセージは終章とあとがきに集約されています。

以下(の太字)はあとがきからの引用です。

「私の顔は他人のもの」という前提にたてば、そこからどうやって「自由」や「主体性」を確立するか、考える事もできると思うのです。

このメッセージがよかった。私の理解は

「美醜の市場」による容姿への評価は避けることは出来ない、なせなら「私の顔」を見ることができ、評価できるのは他人だからだ。「私の顔が他人のもの」であるならば「他人」とどのような関係を作りたいかによって自分の容姿をコントロールしても良く、容姿の基準をどこに取るかは私自身が決める事だ。

というものです。

著者の言う

「自由」を「他人とどのような関係を作るか決めること」(もちろん無関係でいる事もできます。)

「主体性」は「容姿の基準をどこに取るか決めること」

と理解しました。それに加えて、

「自由」と「主体性」を発揮する方法として「美容整形=自分の容姿のコントロール」があるのだ。そして「自由」や「主体性」とともにあるのが「責任」なのです。

と、これが著者の一番のメッセージでした。

 

この本をどんな人に読んで欲しいかな?と考えると

1.10歳以下の女の子を持つお父さん

化粧行為が女性に与える影響や容姿を評価されることについてどのように感じているかを知る事ができます。あと、5,6年したら整形の費用をねだられるかも、「就職に有利だしぃ」とか言われて。

娘が思春期に入ってから読むのは遅いと思う。娘さんが社会人になって本格的な性的アビューズ/ハラスメントにさらされる前に、その前段階のことを夫婦で読むのもいいかも。なんたって、妻はその昔、娘さんだった時代があるわけですしね。

 

2.40代~50代にかけて、男女問わず「美醜市場」から降りられず、困っている人

40代・50代の独身男女、といった方が分かりやすいですね。「美醜市場」に参入していることがなぜ苦しいのかがわかるので、おすすめ。

容姿のコントロールの軸と美醜市場の軸、この2軸の評価者が全く違うことが苦しさ=行動基準がぶれてしまうことにつながるという解説がされています。

 

3.10代で美容整形を受けようかと考えている人・迷っている人

内容は言葉がすこし難しいと思います。特に、迷っていて身近な人に相談できない場合は辞書を引き引きでもいいのでぜひ読んで欲しい。

なぜ、美容整形を受けたいかうまく言葉で整理ができないなら、本書の中に良い表現が見つかるかもしれません。これを機会に相談する・したい相手も読書会などで巻き込んでしまいましょう。

 

このくらいでしょうか、、、あ、あと、若い人って何考えているの?と疑問に思っていて、かつ身近に若者がいない人(私のことです)にもお勧めです。

若い人の考えっていっても、私のような中年と全く違う思考回路を持っているわけではなく、生育過程での社会環境が違う、ということが理解できました。

 

以上、内容メモとおすすめポイント、でした。

 

またねー。