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私にできることは小ざっぱりとした下着をつけることくらいかもしれませんが

「出かけるときは小ざっぱりした下着にするんだよ。何が起こるかわからないからね」

「でもおばあちゃん、私はそういう女じゃないわ」

「いいや、そのときになってみなければわからないよ」

(P.F.ドラッカー:傍観者の時代・第1章おばあちゃんと20世紀の忘れ物)

 

「上に着るものはなんでもいいさ。下に着るもので気が引けちゃ、かなわないからねえ」

幸田文:こぼれる)

 

ともあれ、下着のいうものは贅沢なものであってほしい。洗練されたシィクなものであってほしい。可愛く色気のあるものであってほしい。素敵な下着を着た女性というものは、見違えるほど奥床しく由緒ありげに見えるものなのだ、と私は思うのです。

伊丹十三:女たちよ!・スタンダールの恋愛論)

 

女性の下着についての文章です。

伊丹十三さんの文章は「女性にはこうあってほしい」という願望も含まれており、「奥床しく由緒ありげに見える」とは、男が女に何を見ているのか?はわからないものなのだと思いました。

女性二人の文章は、どちらもかなり高齢の女性の「女の下着についての意見」です。

 

私は下着は清潔にしておく程度にしか気を使っていませんでした。

ですが、30代中頃から新しいブラジャーをしている日は「痩せた?」と聞かれることが多くなり、また、寄せて上げないタイプのブラ、つまりあまり補正力ないタイプの下着の時は

「〇〇ちゃん(私のこと)、おっぱい大きいわね。どのくらいあるの?」

と親戚のおばさんが、葬儀の席だというのに聞いてきたりする始末。これを聞いた時の母のしかめっ面は忘れられません。

私は胸が特に大きいわけでなく、上半身が薄く、モモが太いという躯体におっぱいの大きさが釣り合わない、ただバランスが悪い、だけなのです。

 

こういった状況で、先に引用したような下着をほしいな、と考えるとあまり選択肢がありません。

体型をすっきり見せるバランスを保ち

可愛く色気があり

長時間つけていてもつかれない

これらを満たす下着ってなかなか見つかりません

 

特に、二番目の可愛く色気があり、が20代向けの可愛さに集中しているんですよね。

で、なんでおばさんになってまで下着に「可愛く色気がある」ことを求めているかと言いますと

上に着る服で「可愛く色気がある」のは社会的立場の変化で着ることができなくなるから

なんです

社会的立場とは「人をまとめる立場」や「自分のチームの仕事を仕切る立場」と言ったもので、管理職とか何か役職についているわけではなくとも「平社員ではない」ことを期待されるのです。その立場になると、それらしい服を着ることを求められるのです。給料はさほど変わらないんですけどね。

 

そんなこんなで、下着には気も使っているしお金も使っていますが、中年期の女性をきれいに見せるデザインって本当に少ない。

特にベージュでは皆無と言って良いほど「実用的」なものしかありません。本人に清潔感が失われつつある中年に白シャツは必須アイテムなので、ベージュの下着はとても需要があるはずなのですが。

インポートのものは、ショーツのデザインが「アジア人のへん平な尻」と「短足」を想定しておらず、色もデザインも素敵なものが多いのですが「これを着て綺麗に見えるのは難しい」というものが多いのです。

 

これって、女性の中年向けの下着市場が「美しさ」という指標がないのか、そう言った商品は東京をはじめとした都市部でしか流通していないのか?どうなんでしょうか?

 

人に見せるものではないのですけれど、朝、鏡の前で着替えている時見栄えのする下着姿はいいものなのです。

私は「普通の生活、日常を大事にする」ってこういうことだと考えています。

 

またねー