面白いコンテンツだったので、忘れないようにメモ。
こちらの配信は終わってしまいましたが、そのうちアーカイブされるはず。
休憩の入る1時間40分の前に話している、物語・ナラティブと建築の関係についての話はとても面白かった。私は大学で工学部の建築学科で勉強していたのです。
物語が自動生成するには物の配置をしていくだけであとはプレイヤーが勝手に物語を作っていくのだ。その物の配置を考えるのがプログラムとかでなく建築家がやっていたことで、ではあるのだが、建築家はナラティブを語ろうとは思っていない。
というものでした。(たぶん)
この放送は昨年放送された放送の続きで、前回放送を二週間前にレンタルして見ていたのです。これ ↓ ね。
どちらも面白いです。
SF小説や映画はほとんど見たことがなく、普通にスターウォーズとかブレードランナーを観たことがあるくらいでゲームはほとんどやったことがありません。
子供時代は兄が任天堂スーパーファミコンをもっていましたが、私がプレイするには兄との喧嘩に勝たなければならず、ゲームに親しむことは結局、その機会がありませんでした。
が、その程度の人でもこの二つの放送を聞くのは、とても面白いものでした。
・テレビ放送はCMが入るおかげで、物語の時間軸をいくらでもコントロールできる
・ディズニーランドのライド(カリブの海賊とかスモールワールドとか)はテレビにおけるCMがない状態で物語の時間をどうやってコントロールするのか?という技術である
・東京が物語・クリエイティブの源泉になったのは「アキラ」と「帝都物語」だけである
・VRの技術は「よく知っている物語」に使われている
・よく知らない世界を納得させる技術はまだ映画の方が優れている
・今の社会を反映したフィクションはゲームの世界観として提示されている
といったものでした。
・英語のヴァーチャルは日本語の「事実上の」といった意味で「仮想」と訳した人は今後悔している、、、そうなんだ、、、
・哲学用語で言えはヴァーチャルは「潜在的」と訳されている。ビットコインなどは仮想通貨でなく「潜在」通過といった方が実態と近い。
などは古臭い言い方ですが「大いに蒙を啓かれた」でした。
なんで急にSFとかなんとかに興味を持ち始めたかというと、とても単純に昨年読んだこの本で取り上げられていたから。
第6章の不気味なもの、でSF作家のウィリアム・ギブスンとフィリップ・K・ディックを取り上げていて、後者を「あ、ブレードランナーの原作書いた人じゃん」と思い出し、たまたま県立図書館(の移動図書館)で新訳を見かけたので読んで観ました。ちなみに上記の本でこれは紹介されていませんでした。

ティモシー・アーチャーの転生〔新訳版〕 (ハヤカワ文庫SF)
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SF小説でなく、普通小説でありました。面白かったよ。
でね、面白かったのですが、私が知りたかったのはSF小説ってどんなものなんだっけ?というののだったのです。とても若い頃にブレードランナーの原作を読んだっきりだったので。

アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))
- 作者: フィリップ・K・ディック,土井宏明,浅倉久志
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湯山玲子さんは「世界にはまだ知らない小説もあるし、映画だって沢山ある」とよくおっしゃっていますが、本当にそう思います。
で、ゲンロン0を足がかりに小説に限らずSFっぽいものを探して観ました。
前述の二つの放送の中でもサイバーパンクのデザインについていくつかの話があり、その中でも私もそう思う!のは
「SFの世界観を表すためのデザインってブレードランナー以降変わっていない」というものです。
ちなみにファッション・デザインもピエール・カルダンのコスモルック以後、「未来です」という記号として使えるものはないのだ、とも思いました。
あ、なんか、デザインと建築・アーキテクチャーの違いがなんとなくわかってきたような気がする、、、。
建築はオーダー(物語の筋道)を決めることができて、デザインは記号(メッセージ)をコントロールできるんだ。
って、寝言に近いこと言ってます。(ほんとーに眠いのです)
明日は沖縄本島に行って髪を切るつもり。
船の中でこれを読もう。
じゃ、またねー。