ハンドル記 for Dream

中年期の独り住まい。

皇帝の新しい日常。

20世紀の後半にある南の島に小さな女の子の皇帝が生まれました。その子はアメリカの統治が終わった後の島ですくすくと育ち、今では立派な中年期を迎えています。

風が強く吹いて、秋になり、日本の首相が変わりました。アメリカの大統領は流行り病にかかったようです。

世界の変わるというその時にあっても、皇帝の願いは「キャリー・ブラッドショーの部屋に住みたい。」というものでした。皇帝は服を着ることが大好きで、そして、さほど賢い人ではありませんでした。

en.wikipedia.org

そんな頼りない皇帝でしたが、自らの生活の質を少しでもよくしようと、日々ちまちまとした改善策に取り組んでいました。

 

皇帝は大きな島をひとつと中くらいの島をふたつ、そして七つの小さな美しい島を持っていました。皇帝は大きな島で生まれ育ち、今は中くらいの島の一つに小さなお城を建てて住んでいます。

お城には、お掃除と洗濯をするロボットとお料理をするロボットがいて、ロボットたちと一緒にその小さなお城から島々の様子を眺めるのが、皇帝が一番くつろげる時間でした。

そんなふうに幸せに暮らしていた皇帝ですが、ひとつ困ったことがありました。それは、大きな島に暮らしていた頃にいた、その日の衣装を選んで、着せてくれる召使いがいなくなったことです。世界的な流行病のため、人の移動は禁止され、移動できるのは人間一人につきロボット2機まで、と世界経済フォーラムで決められてしまったのです。

世界経済フォーラム - Wikipedia

中くらいの島に暮らす今では皇帝一人で衣装を選び、着なければなりません。衣装は皇帝の大切な仕事道具の一部です。これは困ったことになりました。

 

衣装部屋にずらりと並んだ服を目の前に、皇帝はつぶやきました。

「着る服がない、、、、。」

貧しい人が増えている世の中で、不謹慎キマワリないつぶやきでした。

「このままでは、服にばかり気を取られて、皇帝の務めに集中することができないわ。」

「服を着ることは好き、けれど服ばかりに気をとられているのはいやよ。」

 

困った皇帝は、アマゾンに行きました。

 

*文章中に引用されている実在の財団について本文中に書かれていることは、すべて事実無根です。

 

じゃ、またねー。