ハンドル記 for Dream

中年期の独り住まい。

中年男が七転八倒の末に見つけたものは?

 今日は読んだ本の感想。自分のための備忘録です。

 この本は、ゲンロン、という会社の創業から現在までの道のりを創業者の視点から語られたものです。創業時の「メインストリームではなく、オルタナティブで何かがしたい、が、しかし、結局社会に何を提示したら良い(何を商品とすれば良い)のかがわからない。」といった状況から「 ゲンロンの経営を続けることこそが、僕の哲学の実践であり、表現なのです。」という今現在までの七転八倒(七転び八起きではない)ぶりが、たっぷり10年ぶん書き綴られています。あ、9回目で起き上がっていますよ。

 ひとりの男性の中年期の記録としてもすごく面白く読めました。

 じん、ときたところは自分自身の無意識の欲望(「ぼくみたいなやつ」を集めたい)が経営上の最大の弱点であった、と自覚する下りでした。

 もともと創業した時に「新しい書き手が報われる空間を作りたい」とか「似た仕事をしている人が集まって、語り合える場所を作りたい」との思いが原点にあるのですが、これが著者自身の「ぼくみたいなやつ」を集めたい、という欲望とうまく噛み合わない。つまり経営がうまくいかないのです。引き続いて著者は、年下のぼくみたいなやつを仲間に引き摺り込めば、失敗した時に責任を回避できるから仲間を求めたのだ、とかなり手厳しい分析をしています。そして、この欲望が自分の弱さだと結論づけています。

 

七転八倒の末に自分の欲望のありかを発見してみたら、社会とうまくマッチしなかった。

苦い結論ですが、この部分の語りは胸に迫ってきました。

私自身はこれと似た経験をしているわけでなく、共感したということではないのですが、すごく良い話を聞いた、エピソードとして覚えておきたい、と思いました。男性が自分の弱さを発見する時って、感じなのか、という一つとしてとても印象的でした。

 

小さな会社であっても、社内のガバナンスって本当に大変で、それに加えて自分でも気がついていない自分の欲望に振り回されたり、つけ込まれたりで起業してやっていくって、まあー大変なことだと感じました。起業ってお金の面だけではなく、こういった人間関係の変化や自分自身へのチャレンジを受けたり、することへのリスクも負っているんだな、ってのが学びでした。

 

じゃ、今日はこんなところで

またねー。